フルコンタクト空手界の現状について

5月16日におこなわれた記者会見の第2部『フルコンタクト空手界の現状と2ルールのオリンピック競技について』のさいにお話しさせていただいた全日本フルコンタクト空手道連盟(JFKO)の主張です。

フルコンタクト空手の人口は国内20万人、世界2千万人
サッカーやバスケット、クリケットなどには及ばないものの、競技人口の近いスポーツでは、ラグビー(国内12万人/世界2千万人)やソフトボール(国内18万人/世界562万人)などがあります。
※数値は各調査機関によって異なる場合があります。

別々の50年史。ノンコンタクト・オンリーは多様性の否定!?
「当てる、当てない」。空手は様々な流派が個性を伸ばす多様性によって世界中に広まりました。競技ルールとしてはフルコンタクトとノンコンタクトが2大潮流として広まりました。そのフルコンタクトとノンコンタクトはまったく別の競技として、それぞれ約50年の競技史があります。オリンピックを考えた場合、すべての空手競技者をノンコンタクトルールで統一させることは、空手の最大の特徴である多様性の否定ではないでしょうか。

国内フルコンタクトの7割がJFKOでまとまる
国内の競技連盟は「全日本フルコンタクト空手道連盟(JFKO)」と「全日本空手道連盟」によって、それぞれが統一されています。空手は様々な流派が個性を伸ばすことで広まりました。フルコンタクトでは約7割がJFKOで統括されており、国内の中小206団体が参加するJKJOも加盟しています。一方、このJFKOに加盟していない団体は約3割と推定され、極真会館(松井章圭館長)などがこれに含まれます。
一方、ノンコンタクトでは公益社団法人日本空手協会が全空連に加盟していません。

進む3極化。世界のフルコンタクトも7割が「2ルール」でまとまる
フルコンタクト空手の国際連盟は、世界89カ国が加盟する新極真会(緑健児会長)と80カ国の極真世界連合(ユーリ・トルトネフ共同議長)、そして74カ国の極真会館(松井章圭館長)の3極化が進んでいます。この他、社団法人極真会館(七戸康博理事長)や芦原会館(芦原英典館長)、士道館(添野義二館長)などの連盟があり、新極真会と共にフルコンタクト空手道連盟に加盟しています。
この3極化において、新極真会と極真世界連合は「フルコンタクト空手のオリンピック種目化」を目指しており、フルコンタクトとノンコンタクトの2ルールを共通のコンセプトにしています。したがって、ノンコンタクトルールの競技に参加する考えを示していません。
世界的には新極真会と極真世界連合の協力関係を背景にして、約7割の国際連盟がまとまっていると言えます。
一方、ノンコンタクトは世界空手連盟(エスピノス会長)が国際連盟を統括しています。


フルコンタクト空手の「オリンピックルール」について

手足と頭部には防具。安全対策の少年ルール
フルコンタクトといえば「素手素足で突き蹴りを直接打撃してノックアウトを競いあうもの」と連想されます。しかし、90年代より空手の少年人口が飛躍的に伸びており、少年向けの競技会の増加に合わせて、選手の安全対策が進みました。この結果、近年、手足と頭部に防具をつけて直接打撃して有効打の優劣を競う「少年ルール」が定着しました。
少年ルールでは、上段への蹴り技は、防具へのクリーンヒットをもって「技あり」となるシステムを採用しています。

少年ルールは65歳でも安全に競技できます
フルコンタクトの安全対策の結果、競技者の負傷は著しく低減しました。ちなみに、この少年ルールは66歳未満のシニア階級にも採用され安全に競技が行われています。
フルコンタクトのオリンピック種目化に向けて、この少年ルールをベースにして、正式競技に採用されているボクシングやテコンドーなどのルールを研究し、安全で実践性を損なわない「オリンピックルール」の研究開発が進められています。

別の競技だから共存。2ルールでのオリンピック競技を
空手を志す子どもたちの未来には「2ルール」が大切です。今や、フルコンタクト空手の稽古生の7割が少年たちです。私たちは、フルコンタクトの子どもたちに、ノンコンタクトの子どもたちと一緒になってオリンピックの舞台に立たせてあげたいと願っています。
フルコンタクトとノンコンタクトはまったく別の競技です。それぞれのルールを共存させた「2ルールでのオリンピック競技」を実現させたいと願っています。

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