多田成慶「これまで通りに、ほとんど攻めるというイメージです」

── ディフェンディングチャンピオンとして迎える大会になりますが、状態はいかがでしょうか。
「普段の稽古の中で、ほとんどの選手が上段系の技を狙ってきているのを感じました。それもあって顔面への攻撃をうまくかわしながら攻撃するなど、ガードのことも意識しながら稽古に取り組みました」

── 今お話に出たように新極真会第54 回全日本大会は、わずか19 秒でまさかの一本負け。上段ヒザ蹴りを受け二回戦敗退となってしまいました。
「まったく見えなくて気がついたら倒れていました。立ち上がった時は『負けたの?まだ闘えるのに』という感じで、本当にその場の状況が理解できませんでした。記憶が飛ばされる形で一本負けしたのは初めてです。勝負の怖さを感じましたし、試合では何が起こるかわからないというのを痛感した試合でした」

── 第7回大会を制したこともあり、各大会で優勝候補として名前が挙がるようになりました。そのあたりが影響した部分もあったのでしょうか。
「大会前はプラスのイメージで臨めていたのですが、大会当日のウォーミングアップが終わった後はプレッシャーだと思うんですけど体も冷えて動きがカチカチになってしまいました。優勝を期待される中、周囲の雰囲気に飲まれたところもあったような気がします」

── 今大会でもポイントになる部分ですね。
「過去のことはもうリセットして、次の試合はまた違うと思いますので気にせずにがんばりたいと思います。変に連覇だったり、その先の新極真会世界大会のことを意識しすぎず、一戦一戦、目の前にある試合に集中するというイメージです。緊張しすぎたという反省もあるので、試合を楽しむという意識を持って大会に臨みたいです」

── 周囲からアドバイス等もありましたか。
「ガードに関するお話は、いろいろいただきました。自分自身、これまでは無防備と言いますか攻撃は最大の防御と思っていたところもありました。でも、それが自分の長所でもありますので、あまりそこは曲げたくないという気持ちもあります。なので防御と攻めのバランスを意識しながら稽古はしましたが、あまりガードのことばかり考えるのも違うのかなと思っています」

── たしかにガードを意識し過ぎると、多田選手のよさが消えるかもしれません。
「一本負けをした直後はガードの意識が強すぎて、あまり攻撃の稽古ができていませんでした。それもあって疲れるのが少し早くなったと感じたので、今大会に向けてはまた攻めの意識を持ちながら稽古に取り組みました。JFKO 全日本大会はこれまで通りに、ほとんど攻めるというイメージを持っています」

── 今大会も強豪選手が各ブロックに振り分けられています。
「トーナメント表を見てまず目がいったのが、同門の江口雄智選手や加藤大喜選手、湯川智仁選手といった主力選手です。他流派の選手も強い選手ばかりですので、初戦から気が抜けない大会になります」

── やはりメンタルのさじ加減が大きなポイントになりそうですね。
「でも世界大会への出場を目指す上で、外国人選手と対戦する前に上段系の技への意識が高まったのは、プラスと言うか大きな経験になりました。JFKO に臨む前に負けてしまいましたが、悪いことばかりではなかったと思っています」

── ポジティブにとらえる部分もあったり、すでに消化できているようですね。
「いい意味で過去のことは気にせず、自分らしく闘いたいと思います。一戦一戦をしっかり闘い抜いて、新極真会の全階級制覇に貢献したいですし、そこは他人任せにしたくありません。自分がやらないといけないという気持ちがありますので、必ず優勝という結果を残したいと思います」

所属:新極真会 福岡支部
第7 回JFKO 全日本大会軽重量級優勝(2022年)
第1 回アジアフルコンタクト大会軽重量級優勝(2019年)
新極真会第7 回全世界ウエイト制大会軽重量級準優勝(2022年)
新極真会第53 回全日本大会準優勝(2021年)

第8回全日本フルコンタクト空手道選手権大会
【開催日】5月20日(土)・21日(日)
【会場】エディオンアリーナ大阪
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