加藤小也香「集大成と思うことで、より気持ちを乗せることができました」

── 今年は選手としての集大成になると思いますが、調整は順調に進みましたか。
「ケガもなく順調に進みました。技術面で言えば蹴りに比べたら突きのほうにたくさん改善点があると思ったので、そこを集中的に強化してきました」

── 以前、接近戦に課題があるとおっしゃっていました。
「JFKO が始まって少し経ったくらいから、全体的に距離を詰めて突きを打ってくる選手が多いと感じています。そういった選手としっかり打ち合えるように、課題を持ちながら稽古を積み重ねてきました」

── 選手ならではの感じ方ですね。トーナメントを勝ち抜く上で、まずはそこがポイントになりますか。
「特定の選手を意識することはないですが、トーナメント表を見た時に突きの打ち合いになるなと思ったので、そこはやはりポイントになると思います」

── 対戦相手はあまり気にしないタイプですか。
「もともと意識しないほうだったんですけど、すごく意識するようになっていた時期もあって、そうなると試合でも勝てないというかダメになることが多かったです。それもあって対戦相手の映像を見て軽く研究はするんですが、必要以上に意識しすぎないようにしています」

── 意識していた時期というのは、最初に引退という言葉を口にされた第5 回大会(2019年5月)の前後でしょうか。
「2020 年くらいが一番ひどかったと思います。そういった意味ではメンタル的によくない状態で試合をしていたと思います」

── その要因はどこにあったと思いますか。
「当時は絶対に勝たなきゃ、優勝して当たり前みたいな気持ちがありました。勢いがあった時は勢いで勝てていた部分がありましたけど、勢いがなくなった時にどうしていいかわからなくなったんです。当時はまわりから『考えすぎだ』『入り込み過ぎるとよくない』と言われていました。勢いで勝っていた時は、本当に空手のことが何もわかってなかったと思います」

── 選手としての集大成を考えるとさらに考えそうなものですが、今はその呪縛からは逃れられているわけですよね。
「集大成を考えるのは2回目なので(笑)。前よりはそんなに考えすぎずに、逆に最後だと思うことでより気持ちを乗せることができたと思います」

── ご主人である山本和也選手の復帰も大きかったでしょうか。
「一緒にがんばれるのは大きいです。試合から遠ざかっていた中での再スタートなので、がんばっている姿を見ると私自身『もっとがんばらないといけない』という気持ちになります。一緒に優勝できたらいいですよね」

── 第1 回大会でダブル優勝を達成されています。
「その時は兄も軽重量級で準優勝でした。トリプルで獲れるチャンスもあったので、なおさら達成したいです」

── 今回は浅古麗美選手や網川来夢選手が中量級にエントリーするなど、体重区分の変更で顔ぶれにも変化が生じています。
「体重設定が変わったことで『どちらにエントリーするんだろう』と思った選手はいますけど、たとえば浅古選手とは無差別の新極真会全日本大会で2回対戦しています。無差別になれば全員同じなので、そこで何かを思うことはなかったです」

── 本当の集大成と位置づけている世界大会の切符がかかっているので、今回はいつにも増して負けられない大会になります。
「世界チャンピオンになる夢を叶えるためにも、JFKO で優勝することは絶対条件だと思っています。あと新極真会としても女子は他流派がチャンピオンになることが多いので、大会を通じて新極真会の強さを見せられるように、中量級では私がそれを見せられるようにがんばります」

所属:新極真会 愛知中央支部
第1・3・5 回JFKO 全日本大会中量級優勝(2014年、2016年、2019年)
新極真会第5 回全世界ウエイト制大会軽量級優勝(2013年)
新極真会第46 回全日本大会優勝(2014年)
新極真会第26・27・28・29 回全日本ウエイト制大会軽量級優勝(2009 ~ 2012年)

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