中米地区選抜大会
冷たい雨が降る朝、興奮に満ちた特別な一日が始まりました。雨天にもかかわらず、入念に準備された体育館に集まった人々の笑顔や驚きの表情は失われることがありませんでした。この日は、東京・有明への進出を決定づける重要な大会が開催される、完璧な舞台だったのです。
午前8時までには、子どもたちが家族と一緒に続々と会場に到着しました。受付を済ませた子どもたちの顔には、緊張と興奮が入り混じった表情が浮かんでいます。出場者たちはゼッケンを背負い、夢の実現を胸に、会場内を埋め尽くしました。さらに、ネストル・クバス支部長を筆頭とするホンジュラス代表団の到着には大きな拍手が送られ、会場の雰囲気は一層活気づきました。
続いて、スペシャルゲストの登場でイベントの熱気は最高潮に達します。白い正装に身を包んだ渡辺優作・和志氏をはじめ、国際的に活躍するコーン・スピテールス氏、レオ・アドリア氏、世界総極真のヒューゴ・ペレス氏、カナダのジョン・カライドポウロス氏、スペインの名選手ヒューゴ・クルス氏が次々と登場しました。
会場には、さまざまな団体から集まった選手たちが挨拶を交わし、仲間意識を育んでいました。彼らは皆、東京・有明への出場権を目指して同じ目標に向かっています。この大会は、多くの選手にとって遠い日本を訪れる貴重な機会であると同時に、有明の体育館という権威ある舞台で戦う夢の実現の場でもありました。
選手行進が始まると、会場はさらに熱気を帯びます。WKB世界極真武道会、IFKコスタリカ、士道館コスタリカ、拳武會コスタリカ、松島コスタリカ、新極真会ホンジュラス、新極真会メキシコ、極真流ピーター・チョンなど、中米・カリブ海地域のさまざまな団体から集まった74名以上の空手家たちが、栄光と不屈の精神を目指して全力を尽くす決意を共有しました。
この大会は、2020年以来の大規模なイベントとなり、表彰式では9名の選手が2025年第1回世界フルコンタクト空手道選手権大会への出場権を獲得しました。
イベントの最後を飾ったのは、渡辺優作・和志氏とヒューゴ・クルス氏によるエキサイティングな国際セミナーです。参加者たちは学びと友情に満ちた充実の一日を過ごし、最後には心温まる別れと記念撮影が行われました。出発前には、「どこでまた会えるかわからないけれど、またすぐに会おう」という約束が交わされ、未来への希望が語られました。
出場資格を得た選手たちは、日本代表の夢を胸に、これまで以上に厳しい練習に励む決意を新たにして帰国しました。