清水由埜「去年と同じように一戦一戦楽しんで優勝したいと思います」

大会初挑戦となった昨年、強烈な突きを武器に女子軽量級を勝ち上がり、16歳の若さで日本一に輝いた。今大会はディフェンディング王者として臨むことになるが、気負いは感じられない。空手や試合の楽しさを強さに変え、自然体で連覇、そして代表権獲得を狙う。

―― 普段はどんな稽古スケジュールですか。
「道場に行くのは週に1回で、その他は家で母にミットを持ってもらったり走りに行ったり、バスケットボール部の部活動の中で体力をつけたりという感じです」

―― バスケットボールはいつからやっているんですか。
「高校からです。中学は陸上をやっていました。体を動かすことが好きなんですよね。空手は3 歳からやっています」

―― 空手はずっと好きなまま来たんですか。
「3歳からずっと空手一本でがんばってきたんですけど、小学4 年生くらいの時から準優勝が続いて、優勝じゃないと嫌だなと思ったので、中学1年生の時に一旦空手から離れました。でも、陸上では入賞もできなくて、その時に2位でもすごかったんだと知りました。それならもう一回空手をやって、入賞や優勝する楽しさを感じたいと思ったので、中学2年生からもう一回始めました。そこからは楽しくやっています」

―― 昨年の第8回大会は、女子軽量級で初出場初優勝を飾りました。
「JFKOは自分の中であこがれの舞台だったので、楽しかったの一言です。一般に出てまだ2回目で経験も浅かったので、まさか優勝できるとは思っていなかったですね」

―― 強豪が揃った中で優勝できた要因は?
「勝っても負けても悔いが残らないように、全力で楽しんだことだと思います。緊張してもいい結果にはならないので、初戦から楽しむことをテーマにがんばりました」

―― 昨年9月にはJKJO全日本大会の女子軽量級に出場し、準決勝で同門の酒井琉翔選手に敗れ3位に終わりました。
「酒井選手と試合で闘うのは2回目だったんですけど、自分の動きが最後までできなくて負けたという感じでした。いつも稽古している相手というのもあって、意識してしまったところもあったと思います」

―― 10月には新極真会の無差別級世界大会にも出場しました。
「二回戦負けだったんですけど、初めて抱く悔しさを味わいました。本戦はいい動きができたと思っていたのに、延長は完全に負けたという内容だったので。今までそういう負け方があまりなかったので、すごく悔しくてリベンジしたいなと思っています。大きな経験になりました」

―― 今大会の軽量級メンバーの印象は?
「去年と同じように、強い選手が揃っているなと思いました。自分のブロックには金城杏奈選手や去年も闘った宇都宮美咲選手もいるので、今年も簡単に優勝できるトーナメントではないなと思いました。誰が相手でも自分の動きができるようにしたいと思っています」

―― 昨年からの1年で、最も成長したのはどんな部分ですか。
「自分の闘い方で最後まで闘いきるという部分を伸ばせたと思います。自分のリズムと距離感をどんな相手でも続けるということですね」

―― 昨年は失うものがない立場でしたが、今大会は前回王者として連覇に挑むことになります。
「その意識はあまりないですね。初心に戻って緊張せずに闘えたらと思っています。今まで闘ったことがない選手も結構いるので、その中でも集中して自分の闘い方をして、去年と同じように一戦一戦楽しんで優勝したいと思います」

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