富野真麻「白蓮会館を背負う気持ちを持って3度目の頂点を目指します」

第6回大会の優勝を最後に一度は引退を考えたものの、第8回大会で戦線に復帰。ブランク明けにも関わらず、3位入賞という好成績を残してみせた。中量級を二度制している女王が、新進気鋭のライバルたちを退け3 年ぶりの王座奪還を成し遂げる。

―― 第6 回大会の優勝を機に一度は引退の意向を示されていましたが、前回大会の3位入賞で復活を印象づけました。
「自分の中では第6回大会で完璧に終わったつもりで、ほぼ稽古も行っていませんでした。でも第7 回大会を見に行って火が点いた感じがあり、そこから少しずつ稽古を再開しました」

―― 一からの再スタートだったのですね。
「たった一回出なかっただけで、去年はすごく緊張してしまいました。初戦からすごく苦戦しましたし、ブランクの影響は思ったよりも大きかったです」

―― その後は白蓮会館全日本大会で重量級3 位に入賞。試合勘に関しては、もう問題ないですか。
「いえ、3年前と比べたらまだ試合勘は完全に戻っていないです。ただすごくいい稽古が積めていますので、そこは確実に上向いている実感があります」

―― 現在はどのような調整法を?
「ほぼ毎日いろいろなところで稽古させていただいています。以前は狭山支部や堺支部、山口翔大先生と南豪宏先生にお世話になっていたんですが、今は多田大祐先輩の道場や本部のほうでも自主練をさせていただいています」

―― 何かきっかけはあったのでしょうか。
「多田先輩や平木楓選手などしっかり稽古をされている選手の稽古を見るのも大事だと思ったのがきっかけです。一生懸命やっている選手を見ると、自分も引っ張られてがんばることができます。あと亀山彩花選手とか女子選手と一緒に稽古できることがすごくうれしいので、階級は別ですが一緒に勝ちたいと思っています。全員でがんばろうという雰囲気がありますので、JFKOは全員で勝ち上がりたいですね」

―― 白蓮会館を背負うという気持ちも大きくなっているのではないでしょうか。
「そうですね。多田先輩、福地勇人選手、平木選手がいるという安心感もありますし、白蓮会館を背負う気持ちを持って3 度目の頂点を目指したいと思います」

―― 前回大会で見えた課題はありますか。
「去年は単純に稽古量が足りていなかったと思います。あと一度稽古から離れたことで、自分に自信が持てなくなっていました。今年は冨村(日花)選手の階級変更で目標としていたリベンジははたせませんが、その気持ちを持って稽古を続けていましたので、充実した稽古が積めたと思います」

―― 昨年敗れた冨村選手以外で意識する選手はいますか。
「今回で言えば漢由依奈選手、小嶋夏鈴選手、新田小粋選手など強い選手がたくさんいるので例年以上に気が抜けません。去年は初戦から微妙な場面がすごく多かったので、今年は落ち着いてやらなければいけないと思っています」

―― 逆ブロックには石野まこと選手も控えています。
「第6回大会のように、もう一度決勝戦で対戦できると私的には最高です。小学生時代からさまざまな大会の決勝戦で闘わせていただいている同い年の選手なので、また対戦できたらうれしいです」

―― 優勝すればWFKO世界大会の切符も手に入ります。
「初戦から厳しい闘いになると思うので、まずはしっかり勝ち上がることだけを意識します。応援していただいている方々に感謝の気持ちを込めて、勝つ姿を見せることができればうれしいですね」

Follow me!