第5回全日本フルコンタクト空手道選手権大会・初日

 設立から6年目を迎えたJFKOが、第5回全日本フルコンタクト空手道選手権大会を開催した。同大会は、2020年に開催されるフルコンタクト空手界初となる統一団体による第1回全世界空手道選手権大会へ向けての代表選考会も兼ねており、男子は各階級3位まで、女子は2位までが日本代表権を獲得する。激戦が繰り広げられた初日の模様をお届けする。

 108名参加の男子軽量級は、今大会も実力伯仲の試合が多く見られた。第1回国際大会軽量級チャンピオンの岡﨑陽孝(新極真会千葉南支部)は、初戦となった二回戦を本戦5-0で下していいスタートを切った。続く三回戦、四回戦も本戦で勝負を決めて安定した組手で二日目に勝ち進んだ。国際大会で岡﨑と決勝を争った新極真会佐賀筑後支部の河瀬惇志も、二回戦を胴廻し回転蹴りで技有りを奪い快勝。四回戦は後ろ蹴りの技有りを2回奪い、合わせ一本勝ちで順当に勝ち上がった。士衛塾の寺崎昇龍は、二回戦、三回戦をクリア。最後は澤井天心の猛攻を受けたものの、延長5-0で逃げ切りに成功した。番狂わせを起こしたのは、新極真会宮崎中央道場の野邑一心。四回戦で魚本流空手拳法連盟の松本充史と対戦し、本戦が始まると突きの連打をノンストップで敢行。旗が5本上がり、会場を大いに盛り上げた。

男子中量級は、第1回国際大会チャンピオンの福地勇人(白蓮会館)が中心となった。初戦となった二回戦を突破すると、三回戦で新極真会東京城南川崎支部の飯野駿と激突。本戦1-0だったが、延長で5-0と差をつけた。最後は新極真会佐賀筑後支部の河瀬優太郎を3-0で破り、連覇を目指して二日目に勝ち進んだ。福地の対抗に入っていた新極真会沖縄支部の越智純貴は初戦を突破したものの、三回戦で新極真会東部支部の堀江俊明と対戦して上段後ろ廻しで技有りを奪われ、ここで消えた。4つのシード枠に入っていた新極真会福岡支部の緑武士は、新極真会兵庫中央支部の大橋主税に延長判定負け。同じく緑強志は、総極真選手会の日下部尚人と四回戦で対戦し、最終延長5-0で下して生き残った。波乱含みのこの階級は、最終日も何かが起こりそうだ。

男子軽重量級は、他の階級と比べて安定したトーナメントとなった。第1回国際大会優勝の加藤大喜(新極真会愛知山本道場)、同準優勝の島本一二三(新極真会広島支部)がトップ2となって他を引き離した。加藤は四回戦の大石昌輝が最終延長までもつれたものの、初戦の遠藤啓峰(世界全極真)、三回戦の古本翔基(新極真会広島支部)を本戦で下した。島本も初戦、二回戦、三回戦を安定した組手で危なげなくクリア。新極真会和歌山支部の前田勝汰も絶好調で、すべて本戦で勝負を決めている。江口雄智(新極真会福岡支部)は、三回戦で強豪の宮原穣(KWF極真会館)と激突したが、本戦5-0で破り、二日目に駒を進めることとなった。その他にも湯川智仁、鳥原隆司といった新極真会勢が勝ち上がっているため、宮本道場の森田奈男樹、極真会館中村道場の亀井元気に奮起に注目が集まる。

男子重量級は、第1回国際大会チャンピオンの入来建武(新極真会東京城南川崎支部)が安定した組手で勝ち上がった。初戦で松尾鴨浩(武円館)を本戦5-0で下すと、最後もワールド極真会館の山之内浩樹に得意の下段廻しと突きの連打を仕掛けて本戦5-0勝ち。JFKO大会3回目の戴冠へ向けて視界は良好だ。入来の対抗に入った落合光星(新極真会和歌山支部)は、初戦で酒井瑞樹(新極真会高知支部)を破り、最後も道真会館の山下力也を下して2回目の頂点を目指す。新極真会福岡支部の亀山真は、初戦、次戦ともに本戦で勝利を上げて、初優勝を狙う。白蓮会館の山口翔大は、新極真会埼玉武蔵支部の長谷川達矢を撃破。最後は新極真会長崎支部の立石達也から本戦5-0で勝利を収めて、二日目の進出を決めた。この階級も軽重量級と同じように番狂わせは、今のところ起こっていない。

女子軽量級は、第1回国際大会で菊川結衣(芦原会館)を破り、新女王となった水谷恋(久保田道場)に注目が集まった。水谷は、得意の突きのラッシュを武器に駆け上がり、準々決勝で長島小夏(正援塾)を下して準決勝進出を決めた。巻き返しを狙う菊川は敗戦のショックはないようで、志和ひかる(新極真会福岡支部)を本戦4-0で撃破。順当に二日目へ駒を進めた。また新極真会神奈川東横浜支部の手島海咲、七州会の成田麗もベスト4に残った。

女子中量級は、この階級の女王として結果を残している南原朱里(新極真会福岡支部)が軸となった。準々決勝では志友会館の児玉亜端と対戦して延長にもつれるが、ここでは5-0と差をつけて快勝した。第1回国際大会準優勝の岡田葵(桜塾)は、新極真会福岡支部の網川来夢に判定勝ち。復活を期する加藤小也香(新極真会愛知山本道場)は、桜塾の石野まことに3-2で辛勝。飛心会の富野真麻は男塾の村瀨二千華を下してそれぞれベスト4に残った。

女子軽重量級は、第1回国際大会に続き、波乱が起こった階級となった。一回戦で第3 回全日本チャンピオンの荒木千咲(新極真会福岡支部)が芦原会館の田中眞奈美に敗退。その田中を浅古麗美が下してベスト4に一番乗りを決めた。この階級の絶対女王の木村敬代は結果を残したものの、拳栄会館の漢藍理が、第4回大会チャンピオンの新田華子、目代結菜を破って準決勝へ進出。石原凜々も神谷優良を破り、波乱と新風を呼び込んだ。

女子重量級は、この階級の絶対的なチャンピオンとして君臨する久保田千尋(久保田道場)が中心となった。初戦を突破すると準々決勝では、新極真会愛知山本道場の鈴木愛心から合わせ一本勝ち。打倒・久保田を目標に掲げる佐藤弥沙希(新極真会和歌山支部)は、準々決勝で士衛塾の小林麗於菜と対戦して最終延長までもつれるものの、5-0と差をつけて快勝した。また藤原桃萌が横山紀子を、野邑心菜が長谷川梨佳を下してベスト4に入った。

第5回全日本フルコンタクト空手道選手権大会はスポーツ振興基金助成事業申請活動です。またドーピング検査はスポーツ振興くじ助成申請活動です。



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