石野まこと「世界に挑戦する 最後のチャンス 今までのすべてを 出し切りたい」

大会連覇がかかった昨年は3位に終わったものの、その後のJKJO全日本大会では新たなチャレンジに手ごたえを感じた上で、結果も残した。往年の名選手や永遠のライバルが集ったトーナメントを勝ち抜き、現役生活の集大成に定める世界大会の切符をつかめるか。

―― 最終ゼッケンで出場した前回大会は、女子軽中量級3位という成績でした。
「第1 シードだからというプレッシャーはとくになかったんですけど、準決勝は水谷恋選手の強さをあらためて感じましたし、久保田道場特有の圧の強さも感じました。ただ優勝ではないですけど、入賞という結果を残せたことについてはよかったかなと思います」

―― 水谷選手とは同い年ですが、闘うのは何度目だったんですか。
「3回目くらいですね。一般では初めてでした。絶対当たると思っていたので、楽しみな部分はありました」

―― 昨年9月にはJKJO全日本大会の女子中量級を制し、5連覇を達成しました。
「出る以上は勝たないといけないという気持ちはありましたけど、チャレンジ精神を大事に新しい技などを試してみたいと思っていました。私は突き中心の組手なので、蹴りを出したいというのは去年のJFKOから思っていたんですけど、その時はうまくいかない部分もあったので、それをJKJOであらためて確認した感じです」

―― 蹴り技の手ごたえは?
「ありました。最後のラッシュで蹴りを出すとか、自分に合う蹴りのリズムもJKJOでつかめたと思います」

―― 今大会の軽中量級メンバーの印象はいかがですか。
「水谷選手も冨村日花選手も階級を上げたので、結構変わりましたよね。大場ももか選手とか雨宮未沙選手とか、自分がジュニア時代に見ていた選手が久しぶりに出てきたことはびっくりしました」

―― 雨宮選手とは初戦で当たる可能性がありますね。それ以外ではいかがですか。
「3年前の第6回大会で闘った富野真麻選手とは、また決勝の舞台で闘えたらと思っています。小さい頃から何回闘ったかわからないくらい試合をしていて、一緒の階級に出ていたら富野選手と当たるところまでは自分もがんばろうと思える存在なので、力になりますし特別な相手ですね。去年はお互い準決勝で負けてしまったので、今回はふたりでがんばって上がっていければと思います」

―― 今大会へ向けて、どんなテーマを持って稽古をしてきたのでしょうか。
「欠点を直すというよりは、いいところを伸ばすことを考えてきました。突きだったりまとめ方だったり、相手に合わせるのではなく自分のペースでずっと闘うことを取り組んできました」

―― 来年開催される第1回世界大会の代表権もかかっていますね。
「世界の舞台で自分がどこまでできるのか、試してみたい気持ちは強いです。ただ、あまりWFKO 世界大会を意識しすぎず、でも結果を残すことを考えています。JFKO全日本大会を勝つことで、結果的にWFKOに出られたというのが一番いい形かなと思います」

―― 世界大会への思いが伝わってきます。
「小さい頃から空手をやってきた中で、これが世界に挑戦する最後のチャンスだと思いますし、この大会によってこれからの空手人生が左右されるくらい、大事な試合だと思っています。4年後はまったく考えていないのでここが勝負だと思いますし、今までのすべてを出し切りたいと思います。しっかり代表権を獲りにいきます」

Follow me!