冨村日花「無差別の世界大会で優勝するためにひとつ階級を上げました」

軽中量級で2年連続準Vに輝いた冨村日花が、無差別級の世界大会を見据え階級を変更。持ち味であるスピードを維持したまま、中量級制覇に突き進む。「あと一歩」という評価は過去のもの。偉大な先輩の足跡を辿るように、目指すものはあくまでも優勝のみだ。

―― JFKO全日本大会に向けて、どのような調整を進めてきましたか。
「今までの形を維持しつつ、一つひとつの技のレベルを高めることを意識してきました。あとは大技も何個か稽古しました」

―― 非常に興味深いですが、大技は大会当日のお楽しみでしょうか。
「そうですね。いつも大会が終わるごとに新たな稽古メニューを追加するという形でやっていますので、今回も世界大会が終わった次の週からメニューを強化して調整を続けてきました」

―― 新極真会が3月に開催した強化合宿では、積極的に山本小也香コーチにアドバイスを求めていましたね。
「自分が今回出場する中量級で闘っていた選手なので、闘い方を含めいろいろと質問させていただきました。私はいつも相手の攻撃をかわした時に重心がズレてふらついてしまうことが多いんですが、小也香先輩の試合を見ると軸がしっかりしていて、自分から動いているのにブレることがありません。ですので、合宿では攻撃をかわした時の体の使い方を教えていただきました」

―― 小也香選手が引退を表明されて意識が変わった部分はありますか。
「小也香先輩とは試合をすることもありましたが、合宿などではアドバイスをたくさんいただいていました。今までは小也香先輩や(緑)朱里先輩が先頭に立って王座を守ってくださっていたので、自分もそういった先輩に続けるようにという気持ちがあります。新極真会が王座を獲得できるように、中量級は絶対に自分が優勝しようという強い気持ちがあります」

―― 年下の鈴木未紘選手が新極真会世界大会で優勝。やはり意識する部分でしょうか。
「闘ってみてすごく強かったです。圧力がすごくて自分では回っているつもりでも、回っているうちに次第に後ろに下げられてしまいました。年下の選手が世界チャンピオンになったので、今は自分も絶対になれるという気持ちを持っています」

―― JFKO全日本ですが、軽中量級で2年連続準優勝という結果を残されています。
「あと一歩のところで勝てていませんので、今年は優勝だけを狙うという気持ちしかありません」

―― あと一歩優勝に届かなかった要因は何だったと思いますか。
「もっと新極真会を背負うという自覚を持って、最後までもっともっと優勝にこだわって闘わなければいけなかったと思っています。ただ、いろんな合宿に参加させていただき主将を務めさせていただくこともありますので、そういう気持ちはすごく高まっています」

―― 昨年決勝戦で闘った水谷恋選手が、同じように中量級に階級を変更しています。
「昨年負けていますので、決勝戦に勝ち上がってリベンジができればと思います」

―― 今大会はWFKO世界大会の切符もかかっています。
「中量級という意味では新極真会の世界ウエイト制大会に続いての連覇もかかっていますが、そういう気持ちはあまり持たずに、まずは確実に日本一を獲りにいきます。無差別の世界大会で優勝するために、今回はひとつ階級を上げました。WFKOで中量級を獲って世界大会につなげたいという気持ちがありますので絶対に取りこぼさないようにしたいです」

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