水谷 恋「自分の組手を徹底して 世界大会の出場権を 勝ち取りたい」

第8回大会の軽中量級女王は、階級転向という新たな挑戦を選んだ。昨年10月には新極真会の無差別級世界大会で強豪海外勢の一角に勝利を収め、体格差を超えた活躍を見せている。一番の目標に掲げるWFKO世界大会へ向け、必勝を掲げて今大会へ挑む。

―― 水谷選手は前回大会の女子軽中量級王者ですが、今回は中量級に転向しました。
「もともと体重的には軽中量級と中量級のどちらでも大丈夫だったんですけど、師範と妹(藍)と私の話し合いで、去年は中量級に出た妹と私の階級を、今回は入れ替えようという話になりました。一緒の階級で争うというよりかは、一人ひとりが別の階級で道場の看板を背負って優勝を目指そうということですね」

―― 階級をまたいだ連覇がかかりますが、その点は意識にありますか。
「連覇というよりは、また一からスタートするという気持ちです。現役選手を続けている以上はずっと挑戦という感じですね」

―― 昨年までとは顔触れが変わりますが、女子中量級メンバーの印象はいかがですか。
「いろいろな選手がいるなというくらいで、誰か特定の選手を意識するということはないですね。他の選手の試合の映像は見ますけど、基本的には自分の組手を徹底すれば大丈夫じゃないかと思っています」

―― 昨年10月には新極真会の無差別級世界大会に初出場し、ベスト8への進出をはたしました。
「まわりは大きい選手ばかりでしたし、お客さんも海外の方がたくさんいらっしゃったので、それまでに出た大会とは雰囲気が全然違いました。三回戦の相手だったイヴァンカ・ポポヴァ選手はまわりからすごく強い選手だと聞いていたこともあって、すごく緊張しました。ただ、それもコートの中に入ってしまえば大丈夫でした」

―― そんな中でも、優勝候補の一角だったポポヴァ選手に勝利を収めました。勝因は何だったと思いますか。
「自分の組手ができたことですかね。国内の試合よりも身長差があったので、むしろやりやすかったです。自分が中に入り込んで、相手にとってやりづらくできたことが大きかったと思います」

―― ともに世界大会に出場した道場の先輩の久保田千尋選手も、今大会の女子軽重量級にエントリーしています。
「千尋先輩は世界大会後の現役引退も考えたそうなんですけど、続行という決断をされたことで支えになっています。もし引退されても一緒に稽古はすると思うんですけど、千尋先輩は試合のための準備の雰囲気がすごいんです。それによってまわりにもいい影響を与えていますし、引き締まった稽古を続けられるのはありがたいです。それプラス、選手として各々の改善点などを話し合えることもいい部分だと思っています。千尋先輩は自分にとってすごく大きい存在ですし、力にもなっています」

―― 今大会にはどんなテーマを持って臨みますか。
「来年開催される第1回WFKO世界大会の権利がかかっているので、例年以上にしっかり勝っていかなければいけないと思っています。自分の組手を徹底し、圧倒的な強さで一戦一戦勝ち抜いていきます」

―― 世界大会の代表権は上位3位まで獲得できますが、もちろん……。
「優勝しか求めていないです。新極真会の無差別級の世界大会と体重別のWFKO世界大会を一番の目標として、これからも挑んでいきたいです。ひとつ上の階級で新たな挑戦になりますが、楽しみながら自分の組手を徹底して、世界大会の出場権を勝ち取りたいと思っています」

Follow me!